![]() | アヒルと鴨のコインロッカー 関めぐみ キムラ緑子 瑛太 アミューズソフトエンタテインメント 2008-01-25 by G-Tools |
冒頭から、奇妙な雰囲気が流れている。
濱田岳演じる「椎名」のように、戸惑いながらも流れるままに身を任せていると、
点在するパズルのピースがひとつひとつが集まって、一枚の絵になる。
でも、それの絵は凄くやり切れなくて、物悲しい。
ミステリーの要素を持ち合わせつつ、切ない青春ドラマとして作品は完結する。
そして、敢えて多くを語らない本作は、観終わった後に「あれはどういう意味だったのか?」と熟考すると、
益々深みと、その切なさを増幅させる。
そして。
2度目の鑑賞。
散りばめられた「謎や嘘」の意味がわかっているから、主人公の背景や、言葉の意味も深みを増している。
初めに観た時に感じた奇妙さは無くなっていました。
そのかわり、物悲しさが増してました。
一回目はミステリー。二回目は青春ドラマ。
観るごとに表情を変える作品でしたね。
でも、身構えずただ「風に吹かれる」ように任せればいい。
作品には謎や嘘があっても、これは真実を追及するものではないと。
そのあたりのことは、観た人にしかわからないのかなぁと思います。
とても良く出来た作品でしたね。
でも、やっぱ物凄く切ないです、コレ。
キャスト陣も見事でした。
濱田岳はいい役者になりそうな雰囲気がありますね。
男前じゃないからこそ出来る三枚目タイプというか、居そうで居ないタイプの役者だと思いました。
目立たないですけど、表情、仕草、言葉づかいと、彼の繊細な演技があってこそ、「椎名」のキャラが立ってたなぁと。
DVDを購入したんですけど、未公開シーンが見所です。
結構、大事なトコも敢えてカットしてるんだなぁと思いましたが、
わざと涙を誘うような部分は除外したような感じでしたね。
あくまで、観る人にその心の奥は出さずに想像させるという憎い演出。
「このシーンは入れても良かったんじゃ・・・」と思うものもありましたが、
やはり、敢えて饒舌になり過ぎないというスタンスが垣間見える、未公開シーン集でした。
別のエンディングとか、そういうものでもないのですが、ラストシーンも大事なポイントがカットされてます。
でも、ちゃんと作品を見れば発見できるし、僕は初回でそれを見つけて物悲しさが増してしまいました。
メイキングやブックレットは作品の裏側や、作中の謎を補完するものではありますが、
敢えて知らずに何度も鑑賞するという楽しみ方もあったんじゃないかなと思うところもあります。
でも、これは手元に持っておきたい一本でした。






