![]() | クワイエットルームにようこそ 特別版 (初回限定生産2枚組) りょう 内田有紀 蒼井優 角川エンタテインメント 2008-03-19 by G-Tools |
やっばり、松尾スズキの脚本は凄い。
ちゃんと真面目にやったら、キャッチーな本も書けるっていうことは、
今年のアカデミー賞を受賞した「東京タワー」に表れているんですけど、
自らの監督作では、どうも奇抜で奇妙な方向に走ってしまう所がありますね。
でも、ういう所に松尾スズキらしさが存分に表れている。
飽きることなく、そして収束していくストーリーをタップリ堪能させて頂きました。
観る人によっては、癖のある作品に映るだろうし、
このノリについて行けない人にとっては、全く楽しめない類の作品だとは思いますが、
ストーリーの構成は本当に見事です。
時系列をバラバラにして、観る立場の人が最も食いつきやすいように並び替え、
しかも、それを自然に紐解いて行くように見せる技術が凄い。
作品のユーモア感に隠れがちなんですけど、この映画の肝はそういうトコだったりする。
キャスト陣も閉鎖病棟の一風変わった患者たちを好演。
まず、内田有紀が弾けている。
野暮ったい格好や、ふしだらな仕草を見せる、「汚れ役」をスマートに、
そして、多彩な表情を見せながら演じている。
自分が観てきた中では抜群の演技でしたね。
決して、綺麗な役ではないのに、とても綺麗な印象が残りました。
蒼井優。
こういうイメージと比べて振れ幅のある役が出来るのは、やっぱ他の女優との違いを感じる所。
髪型をコーンロウにしてしまう所も、キャラクターの見せ方としては凄く効果的に感じました。
冒頭とラスト。病室の扉から覗く表情の違いなんかにも演技力の高さが見えて、やっぱり良い女優さんだなと。
宮藤官九郎。
製作の方でも非凡な才能で数々のヒット作を手がけてきましたが、役者としても良いですね。
やっぱ、よくわかってる感じ。
台詞の回し方とか、間の取り方とか、細かい表情や仕草とか。
大袈裟なキャラを上手く自然に見せている感じでした。
妻夫木聡も良かったです。
出演時間は短いものの、こういう役もたまにはやって欲しい。
と、キャスト陣は各々に、演技をとても楽しんでいるように見えました。
これも、松尾作品のひとつの魅力なんでしょうね。





